Voicy 阿古真理の”読書のじかん”
acotorihara
くらし文化研究所
例えば、「女の人の買い物は時間がかかる」と言った大阪市長の炎上発言が、コロナ禍の初期にありました。自分なら、「ニンジン1本買ってきて」と言われたら、すぐに買ってこられるのに、とのこと。でも、その発言にヒントがあります。お使いなら、女性でも男性でも子どもでも、たぶんそんなに時間がかからず言われたモノを買えるでしょう。でも、台所の担い手の買い物は、次元が違います。何しろ、その人は7つもの要素を組み合わせて何を買うか決めているのですから!
こんな風に、家事の構造を解き明かしつつ、その大変さを本人ももしかしたら自覚なく、家族はもっと理解なく暮らしているから、家事はどんどん大変になってしまうところがあります。実は大切で、かつきちんと自分と、自分が一緒に暮らす人が快適に、健康的に生きていくためにがんばると、本当に大変になってしまうのが家事。
一方で、家事は喜びももたらします。それはどんな喜びなのか?
そして、大変になってしまう原因は、自分と家族だけではなく、大きく引いてみてこの社会のあり方と、これまでの長い歴史が関係しているかが