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家事がなぜ大変になるのか、その仕組みと成り立ちから解説した、世界で初めての本。ノウハウ本ではありませんが、現に家事で悩んでいる人たちに向けてのアドバイスもあります。ヒット作!

acotorihara

 例えば、「女の人の買い物は時間がかかる」と言った大阪市長の炎上発言が、コロナ禍の初期にありました。自分なら、「ニンジン1本買ってきて」と言われたら、すぐに買ってこられるのに、とのこと。でも、その発言にヒントがあります。お使いなら、女性でも男性でも子どもでも、たぶんそんなに時間がかからず言われたモノを買えるでしょう。でも、台所の担い手の買い物は、次元が違います。何しろ、その人は7つもの要素を組み合わせて何を買うか決めているのですから!

 こんな風に、家事の構造を解き明かしつつ、その大変さを本人ももしかしたら自覚なく、家族はもっと理解なく暮らしているから、家事はどんどん大変になってしまうところがあります。実は大切で、かつきちんと自分と、自分が一緒に暮らす人が快適に、健康的に生きていくためにがんばると、本当に大変になってしまうのが家事。

 一方で、家事は喜びももたらします。それはどんな喜びなのか?

 そして、大変になってしまう原因は、自分と家族だけではなく、大きく引いてみてこの社会のあり方と、これまでの長い歴史が関係しているかが

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くらし文化研究所|所長
阿古真理
阿古真理
作家・生活史研究家
あこ・まり/兵庫県生まれ。作家・生活史研究家。神戸女学院大学で主に社会学を学んだ後、コピーライターとして広告制作会社に勤務。その後フリーとなり、1999 年より東京に拠点を移し、週刊誌でルポやインタビュー記事を担当するようになる。食を中心に暮らし全般、女性の生き方、写真など、文化をテーマに、雑誌、書籍その他でルポや論考を執筆、講演なども行う。テレビ・ラジオの出演経験多数。
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