くらし文化研究所とは?
作家・生活史研究家として長年、食を中心にした歴史とトレンド、ジェンダーについて研究してきた阿古真理です。これまで、ウェブマガジンや書籍などで食の話を中心に数多く発信してきました。もともと、家庭料理の歴史を調べてきたこともあって、ここ数年、家事やキッチンなど、研究対象を広げつついろいろな人たちの暮らしの現場を見聞きし調べる機会がふえました。すると、昭和の亡霊のような「正しい生き方」「正しい家族」に囚われ悩む人が多いことに気づかされます。
一方で、すでにそうした亡霊から自由になり、あるいはそもそも囚われることがなく、自分に合った心地よい暮らしを実践する人、そうした暮らし方を発信する人たちにも出会うようになりました。この両者をつなげる、あるいは私が積み上げてきた知識を、より多くの人たちに伝えたい。また、一緒に考えることで、それぞれの人たちにとっての最適解を見つけていきたい、と強く思うようになりました。
私はここで、既存のマスメディアにとどまらず、より幅広い人たちと直接向き合う、あるいは発信する手段を持つことで、皆さんと一緒に、暮らしをよりよく楽しいものに変えていきたいと思います。そのために、積み重ねてきた経験や知識を生かしたい。そしてまた、ここで吸収したことを発信し、この社会を生きていて楽しいと思える場に変えていく小さな運動を起こしたいと思います。
社会を構成しているのは、私たち一人ひとりです。一人の力は小さいけれど、普通に暮らす人たちが普通に生きる喜びを得られる社会に変えていくには、人が自分らしく生きる場を自分たちでつくっていくことが大切です。そのためには知識が必要です。知識は人が自由を得るための大切な武器です。たとえアリのような一歩でも、一人ずつが知識を蓄え、ゆっくりと自分を変えていくことで、周りに影響を与え、少しはマシな世界をつくれる。そんな場を皆さんと共有できたらと願っています。