動画をみる

私たちの食卓が見えてくるーー阿古真理の食の本と連載をご紹介します。

acotorihara

 私が「生活史研究家」を名乗り始めたのは、2009年に『うちのご飯の60年』を刊行してからです。そこからざっくり年に1冊のペースで、分野を広げて食文化の歴史などの本を書き続けるうちに、食のトレンド記事などの連載依頼が来るようになりました。おかげで、食のトレンドにどんな特徴があるかもわかるようになりました。

 食は人間が生きていくうえで不可欠で、社会も政治も経済も、食べていかなければならないからこそ発達してきました。なので、食の背景には社会が密接にかかわっています。これまで書いた本はほとんど新聞他の書評に登場しています。ヒット作も!

 よければご覧になってみてください。

母に聞き取りを行い、農家→サラリーマンの主婦→共働きと世代によって、女性の生き方の変化が変わり、食卓も変わってきたことがわかる本です。「うちもそうだった」という声をたくさんいただきました。
2013年に刊行され、その後加筆修正して文庫になりました。『主婦の友』『きょうの料理』『オレンジページ』など、その時代に大ヒットした料理メディアのレシピページ、人気ドラマや漫画など食卓シーンが描かれた作品、料理家たちなどのトレンドの変遷から食卓の歴史を読み解いていきます。新聞各紙が絶賛!
タイトルのお2人をはじめとする、歴代の大人気料理家たちの歩みを通して、食卓がどのように変化してきたかを探りますが、それは同時に女性たちとその周りの社会の変化をたどる内容になりました。この本で私を知ってくださった方がたくさんいます。
高校生からが対象のちくまプリマー新書で書いた、和食の歴史の本。最もコンパクトにまとまった日本の食の歴史、と食の研究者、料理の仕事をしている方などから好評をいただいています。給食、家庭科の歴史もご紹介。
「パンの日本史を書いてください」と編集者さんから依頼されて書いた本。パン屋リサーチの習慣がついて、都内のあちこち、一部地方もお気に入りのパン屋がたくさんできました。
家事の分野へ手を伸ばすきっかけになった本。「家事をラクにしたい」という女性たちの声が大きくなった頃で、それでも人はなぜ料理するのかを考えたくて書いた本です。前半は人類の食をつなぐ知恵、後半は現代女性の悩みです。大ヒットドラマ『逃げ恥』も登場。

当時、流行していたパクチーを切り口にした本を求められ、パクチーは好きだけどくわしくなかった私は、あちこちでアジア料理店を食べ歩き、すっかりファンになりました。じゃなくって、これはパクチーを入り口に、日本のアジア料理の歴史をたどり、あわせて大航海時代以降のアジアの歴史を描いた本です。

クックパッドの連載と書き下ろしを加えて、エッセイで振り返る平成の食トレンド史。
タイトルの通り、日本の外食全部の、江戸時代から令和に至る歴史を書きました。高級フランス料理もラーメンも、お好み焼きも定食屋も入っています。あなたはどれが好きですか? 新聞その他メディアが絶賛!
『小林カツ代と栗原はるみ』を書いた直後ぐらいから、レシピのトレンドが大きく変わり、SNSからデビューした料理家さんたちが活躍するようになりました。時短レシピブームが再燃したのもこの頃。レシピが今まで以上にたくさん発信される時代になり、切磋琢磨した料理家さんたちが、恐ろしいほどの速さで時短術を進化させました。時短レシピを中心に、食卓の変化を描いた力作です。
NHKラジオ第二放送で2022年に行った連続講座番組『カルチャーラジオ 歴史再発見』でお話した内容を元に、食トレンドを切り口にした日本の近現代史を、幅広い視点から、わかりやすくご紹介した本です。若い人でもわかりやすいよう工夫しました。

エッセイ集もあります!

子ども時代から大人になるまで、私が体験してきた食の思い出を綴りました。あわせて世の中の変化もわかります。このうち2作が、食エッセイのアンソロジーに収録されました!
長年患ったうつで、料理するのが困難になってから回復していくまでの道のりを、食を通じて描きます。うつに限らず病気を抱えている人、病気を抱える家族と過ごす人などにも参考になると思います。
私はなぜか、旅行や出張でほとんどの都道府県に足を踏み入れた経験があります。その中から印象に残った食を中心に、自分の体験と、そうした料理がなぜ生まれ、その土地で定着したのを推理します。あなたの好きな食もあるかな?

食トレンドの連載記事はこちらです。

『東洋経済オンライン』

https://toyokeizai.net/list/author/%E9%98%BF%E5%8F%A4+%E7%9C%9F%E7%90%86

『現代ビジネス』

https://gendai.media/list/author/mariaco

『クックパッドニュース』

https://news.cookpad.com/series/1299

https://news.cookpad.com/series/1257

Facebookでのコメントをお待ちしています。
サイト更新の励みになります!
くらし文化研究所|所長
阿古真理
阿古真理
作家・生活史研究家
あこ・まり/兵庫県生まれ。作家・生活史研究家。神戸女学院大学で主に社会学を学んだ後、コピーライターとして広告制作会社に勤務。その後フリーとなり、1999 年より東京に拠点を移し、週刊誌でルポやインタビュー記事を担当するようになる。食を中心に暮らし全般、女性の生き方、写真など、文化をテーマに、雑誌、書籍その他でルポや論考を執筆、講演なども行う。テレビ・ラジオの出演経験多数。
記事URLをコピーしました